硝子体手術は水晶体より深部にある硝子体腔に起こる疾患を治す目的で行われる手術です。白内障や緑内障の手術とは異なり、様々な疾患に適応があります。
適応疾患には網膜剥離、糖尿病網膜症、黄斑浮腫、黄斑円孔、黄斑前膜などがあり、手術手技も異なります。
基本手技は眼球に3箇所または4箇所の孔(ポート)を開け、それぞれのポートから眼内灌流液用のチューブ、ライト、硝子体カッターなどを入れて、硝子体を切除します。
その後、疾患に応じて鑷子(ピンセット)や剪刀(はさみ)、眼内レーザープローブを入れて病巣の除去や修復を行います。
硝子体手術も手術装置の進歩や手術器具の進歩、小切開での手術方法の開発などで以前に比べて格段に治療成績が向上しており、手術時間の短縮、早期の視力回復ができるようになってきました。今後も手術適応の拡大が期待されます。